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2010年04月13日

LYTHA(リタ)の発注を決めた理由。 LYTHA 2010-2011AW EXHIBITION

lytha-4.JPG

LYTHAってブランドの取り扱いを決めました。


lytha-3.JPG

これは、別の場所(くだもの)でもちょっと書きましたが、

LYTHAは、ANSNAMという、ちょっとだけ変わった日本人デザイナーによるブランドの『デュフュージョンライン』です。

ちなみにデュフュージョンラインというのは何かというと、
英語で言えば、「セカンドライン」にあたり、コストパフォーマンスを意識した別ブランドのことです。

LYTHA(リタ)は、ANSNAM(アンスナム)のデュフュージョンラインにあたります。

ANSNAMは、とある理由で、雑紙にはあまり載ってません。
だけれど、取り扱いショップを見てもらうとわかりますが、
たとえば、バーニーズニューヨークさんや、九州のベイスメントさん  など、国内海外の一級のセレクトショップで取り扱われています。

このブランドについては、追々きっちりとご紹介したいと思いますが、まずは、オーダーが受理されましたので、そのご報告を。
正直、このブランドは売れても売れなくてどっちでもいいや、って気持ちで発注しています。

それは、この記事を最後まで読んでくれたら分かってもらえるかと思いますが、

というか、まーこんな服は、売れないだろうし、こんな服をよく作るなーw って感じです。(デザイナーさんがこのブログを読んでるらしいので、そんなに大声じゃ書けませんが、、、w)スーツなんかは、サイズ03(46wide)でオーダー入れてるんですが、コレなんかは、完全に自分用です。

(ちなみにサイズは、01>44、02>46、で、ジャケットだけ93>46のワイドがあります)

誤解を恐れずに書いてしまうと、このブランドは、本当にファッションや物の良さの分かる、ファッションエリートだけが着てくれればいいや、って気持ちです。



ちょうどLYTHA/ANSNAMの展示会の日は、午前中にシェアースピリットがありました。

このとき考えたことが、来季秋冬のキーになったと思うので、 LYTHAをご紹介する前に、ちょっとその話をさせてください。

シェアースピリットの展示会につくと、なんだがいつもと雰囲気が違う。「なんか楽しそう」なんだ。

営業さんも、店長さんも、他のバイヤーさんも、デザイナーさんも、みんな顔が「ほくほく」としている。

みなさん、自信満々で営業しているんですね。
「今季は、良いぞ」というオーラーが、展示会場中から出ている。

確かに、商品ももちろんいい。だけど、なんでみんなこんなに自信満々なんだろう?
って思いながら、商品を見ながら、展示会場をフラフラとしていましたら、

デザイナーさんが、

「お茶でもどうですか?」

って誘ってくれたので、シェアーの屋上の部屋に招待してくれた。この部屋は3度目かな。

今回は、
とあるアメリカのイベントに遊びに行ってきた時に、自分たちで撮った
「写真集」
があるから、これを見せてあげるよ、とのことで、さっそく見せてもらった。

見せてもらった写真集には、
砂漠のど真ん中で、全員裸に近いかっこうで、国籍や職業なんて関係のないヒッピーでクリエイティブなオトナたちが、
大勢で遊んでいた。

そして、たくさんの、この世の物とは思えない、現実離れしたすごい風景や人たちの様子のカラフルな写真をたくさん見せてもらいながら、デザイナーさんが、僕にいろんなエピソードを話してくれる。

「ぼくはこんなところで遊んでるんだ。こんな、人と違ったすごい『遊び』を知ってるんだ。

やっぱり、人生は楽しまなくちゃダメだし、僕らクリエーターがこんな風に遊んでるってことを、伝えなくちゃって」

いろんな、いろんな話を聞きながら、思ったのは、私は、日頃接客業をしながら、人と接するかパソコンの画面を見ているかが、仕事の大半を占めるようになってしまったけど、シェアースピリットのデザイナーさんは、もっともっとずっと「オーガニック」で、デジタルとは正反対の方で伸び伸びと楽しんでいる。

それも、中途半端ではなくて、ほんとに真剣に心から『遊び』を楽しんでる。

これは、心の問題だし、物質では決して満足のできない、ある種の享楽。

これを、シェア(share)する。

こんなすごい物を見せてもらいながら、

私は、

お金だったり、物質だったり、デジタルの情報技術だったりに、日々「魂」を消費させられていて、こんなにも『オーガニック』なものを忘れてしまった毎日を送っているんだろうか。って思った。なにをやってるんだろ、俺、て。

それから、最後に、ビジネスの話になって、シェアースピリットのスタッフさん達の顔が「ほくほく」に見えた理由を教えてくれた。


今季、外国からの発注がすごく増えたんだそうだ。

シェアースピリットは、最近になってパリに行った若手ブランドではなく、海外で長い年数の実績のあるブランドだ。
数年前に海外に出展してからは、海外の取引企業も順調に増えていったそうだ。
ところが、ここ1、2年くらいで、取り扱い店舗が激減した。

デザイナーさんがいうには、やはり景気の問題で、と言っていたが、わたし的にはさらに付け加えれば、この1,2年は、日本から若手のデザイナーがたくさんパリに進出したので、そこにバジェット(予算)を奪われていたのではないか、とも思った。

アンダーカバーや、エイプ、ナンバーナイン、マスターマインドを始め、soeやユリウスなんかも、パリに出展していたからね。

日本ブランドが「ブーム」だったので、日本のブランドだったら「何でも真新しく」思われた時期だったから、そこに予算を奪われていたのかなと。

ところが、今季は、海外での取引件数が、元の良かった頃に戻ったそうなのだ。
なぜかというと、デザイナーさんが分析するには、

「H&Mらのファーストファッションが出てきて、どこもかしこも、コストを意識してきて、

服作りがつまらなくなってきている。手を抜き始めたんだね。素材を悪くしたり、ディテールを削ったり。

みんなが「舐めた」服を造るようになってきた。

ところがシェアースピリットは、トレンドは意識しないで、自分たちの作りたい物を作ったから、

周りがみんな悪くなった分、シェアースピリットだけが残った。『凝った』服を造っていて、他にない。目立ったんだろう」

という。

つまり、シェアースピリットとしては、立ち位置はまるで変わっていないし、シェアースピリットらしい服を造り続けているだけだけど、
周りがみんなつまらない服をつくったたから、突然突出して目立ったんだろう。という。

これを聞いて、僕はホントに分からなくなってきた。


安くないと売れない、という時代から、

安くても良くなければ買わない、というふうに変わっていって、今は

まず「良い」というのが大前提なんだな。

それから、ちょうどこの日出張に行く直前に、ゾゾの社長さんのインタビュー記事を読んで、
その中で、

「本当に服が好きな人は、安物は買わない。」

って書いてあったから、世の中の流れとシェアースピリットが突然発注が増えた理由も似ている。

シェアースピリットは、決して安いブランドではないけど、他にない服を作る。

うーーーーーん、。。。。。。。

たしかに、お店でも、
以前はすぐに売れたようなベーシックすぎる服があまり売れなくなって、
これは残ったら自分で買おうって思うくらいのちょっと個性的な服が、真っ先に店頭から無くなっていく。

ちゃんとしたデータを出したわけではないけど、
こーいった流れは、以前のシーズンには無かった強い流れだ。


こんな風に考えながら、午後のANSNAMの展示会に向かう。

(長かったですがw、ここからようやく本題です)


lytha-1.JPG

オーガニック(有機的・生きている)。

コストを意識しすぎて服がつまらなければダメ。

この2点が、頭からこびりついて、離れなかった。

ANSNAMというブランドは、

実はアンジャスティス時代からオファーを受けていたのだけど、
実はココだけの話、あまりブランド名が好きじゃなくて、それで展示会に行くのを敬遠していた。

ブランド名で好き嫌いを決めてしまう、というのもおかしな話だけど、
ANSNAMというと、なんとなく黒っぽくて、なんとなくモードっぽくて(実際、その通りだったのだけど)、
なんかその、ネチネチしたような印象だったんですよね。(デザイナーさんすいません)

でも、今年は、なぜか行ってみようという気になった。展示会場もちょっと遠かったけど。これも縁だ。

ついたら、ANSNAMのデザイナーさんは、本当に服が好きそうな、腰の低い方だった。

私は、展示会についてすぐには服は触らない。まずは、このデザイナーさんが好きになれるかどうか。

好きになれそうだったら、それから服を触ってみて、値段をチェックする。

ANSNAM/LYTHAのデザイナーさんの口から、
これでもか、これでもかと、さりげなく、おしげもなく、服のディテールのうんちくと説明が飛び出す。

だいたいデザイナーが話すうんちくは、独りよがりの自慰的なものが多いけど、この人の説明は、服に対する造詣の深さが素直に感じられるものだった。

素材も素晴らしかったし、パターンも見たことのない素晴らしい物だった。
素材の軽さなんて、ミラノで見たCERRUTIのジャケットのようだ。
何より気に入ったのは、このデザイナーさんの「美意識」だった。
ここが、このデザイナーさんは少しもぶれていなかった。そこが気に入った。

ここについては、長くなるので、あとできっちり書くけど、

とにかく、

「この人の服を着てみよう」、という気持ちになるには、充分だった。

デュフュージョンラインの、LYTHAのロングコートから着てみる。これがラックの一番手前にかかっていたからだ。

着てみて、本当に衝撃を受けた。衝撃。ショック。なんと言ったらいいのだろう。体に電撃が走るって言うのは、こういうことをいうんだろうなって、思った。それほどの衝撃だった。

これは、2007年秋冬、クリスヴァンアッシュがデビュー2シーズン目のコレクションを発表し、その時のジャケットを、パリで袖を通した時以来の衝撃だった。

あのとき、初めてクリスのジャケットを着たときの衝撃は、おそらく生涯一の衝撃だったと思うけど、LYTHAのコートは、まさにこれに匹敵する衝撃だった。こいつは本物だ。それも超一級だ。

こんな服を作る日本人がまだいるなんて。

そして、こんなにクオリティの高い服を作るデザイナーが、まだほとんど一般には認知されていないだなんて。
もう、ものすごい驚きだった。

次々に、他のアイテムにも袖を通してみる。全てが良い。

最後の方は、もうこのブランドを発注することは心に決めていて、しかし、この良さを伝えるには、ネットでは無理。通販はまったく期待できないから、店頭の、目の肥えたお客さんだけがターゲットになる。

これは、きっとそんなに売れないな、ってバイヤーの勘ではそう思うが、逆に、他のお店では取り扱えないだろう。そんな、知る人ぞ知る「売れない」ブランドが一つくらいお店にあってもいいか。

LYTHAのデザイナーさんに、

どうして、いろいろあるお店の中から、うちのお店に声をかけてくれたんですか?

って聞いてみて、出てきた答えが面白かった。

こういっては生意気かもしれませんが、(TIURFの)取り扱いのブランドの並びを見て、硬派だったからです。

難しいブランドばかりで、簡単に売れるブランドが全然無いじゃないですか。

そこに、バイヤーの意図を感じるというか。

正直、これを言われて、すごく嬉しかった。

そうなんすよ。
私としては、単純に、世界中から「今」「本質的に」イイと思えるものだけを扱っているだけだけど、
ネットでは、「売れ筋ばかり並べてる」「田舎だから、ぜんぜんセレクトしてない」とかいう人も中にはいて、
LYTHAのデザイナーさんは、それとは逆のことを言ってくれた。

だいいち、うちは「セレクトショップTIURF」っていうけど、私自身は自分のお店を「セレクト」だとは思ってないからね。
都内の「セレクト」ショップと一緒にしないでくれ、って気持ちでやってるし。

そして、これほどまでにハイクオリティの服を作れるデザイナーが、なぜいまそれほど雑紙に出ていないのかって話にもなったのだけど、私自身、初めてパリに行ったときに、ほぼ似たような境遇に陥ったので、勝手に「共に闘う者」として親近感もわいてきてしまったW

とゆわけで、
内容を飛ばし飛ばしで書いてしまいましたが、以上がLYTHA(リタ)を取り扱いを決めた経由です。
一応LYTHAの商品はWEBにはココに載りますので、チェックしてみてくださいね。

http://store.tiurf.jp/products/list.php?brand_id=23

(*まだ商品は載ってませんが、入荷直前にアップされます。)



  

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posted by 番頭日記タカアキ at 22:10| パリ ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | LYTHA/ANSNAM | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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