番頭日記-BantoNikkiFashion,パリコレ情報,正規取扱品,来季ご予約,クリスヴァンアッシュ,ドリスヴァンノッテン,ジョンガリアーノ,バルマン,ロベルトコリーナ,ヨシオクボ,kolorカラー: 0708秋冬の傾向と対策〜メンズパリ、ミラノ総括1〜ナイロン、フューチャー、モード、プラダを着た悪魔、ラフシモンズ、ニールバレット、ドリスヴァンノッテン、クリスヴァンアッシュを参照に 1/31
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2007年02月01日

0708秋冬の傾向と対策〜メンズパリ、ミラノ総括1〜ナイロン、フューチャー、モード、プラダを着た悪魔、ラフシモンズ、ニールバレット、ドリスヴァンノッテン、クリスヴァンアッシュを参照に 1/31

1/31 パリにて


ふー。ようやく忙しいオーダーに一息つけました。
ホテルの部屋で、ワインをちびちびやりながら書いてます。

今日は怒濤の忙しさでした。

まず朝起きて:

〜11時:
やりかけ中だったマスターマインドのオーダーを仕上げて、ファックス出来るように手書きで書き写し→ファックス
〜15時:
本日締め切りのガリアーノの発注を猛スピードでやりあげ、ファックス、、、しかし、ファックス先がずっとビジーで、、、届いてるんだろうか?
〜20時:
ラフシモンズのオーダーのため、展示会に地下鉄で移動、急いでオーダー完成!ほんとは16時から、別の新規ブランドの展示会予定だったが、行けず。デザイナーから本人から電話があり、(わざわざ電話してもらい申し訳ないので)明日いくよと伝えた。
〜22時:
ホテルに帰宿後、ニールバレットのシューズのオーダーを完成させ、手書きに写して、ファックス。

と、こんな感じで、本日は4ブランドもオーダーをしました。
明日は新規ブランドと、クリスと、リックが3つある。
けど、
今日コレがおわったので、ほとんどオーダーの目安がついて、ひと安心です。
ドリスも昨日一日で終わって提出できたし、ニールも終わったし、あと終わってないのは、明日からのクリスとリックだけ。帰りまでにはまだ3日もあるので、もうあとは余裕を持って時間をかけてオーダーが出来る! 今日を頑張ったからね。

というわけで、余韻にひたって、ちびちびとホテルでワインってわけです。


--

■秋冬傾向と対策■

さてここで、みなさんも気になっているでしょう、来季2007−08年秋冬の傾向について、ちょっと触れておきます。


お店ではこれから春夏が立ち上げなので、「いまから秋冬の情報なんて、頭がこんがらがっちゃうよ」という人は、読み飛ばしちゃって下さい。

あと、今シーズンは、パリコレ、ミラノコレの『写真』は、はっきりいって、ネットのいたるところに落ちてます。携帯でも、検索が得意な人なら探せるでしょう。
ですので、写真を載せていちいち解説することはここでは省いて、
私としては、そういう「写真」ではわかりにくい生の情報と、その裏にある大きな傾向について、私なりに書いてみます。コレクションごとに写真を知りたい人は、検索で探ってみてください。
(あとでここでも載せると思いますが。。)


ではまず、

秋冬を理解するために、おおまかな傾向からお話しすると、
3つの重要なキーワードがあり、それは

1)ナイロンアウターを着るか、着ないか  
2)フューチャーを意識しているか、していないか
3)モードかモードじゃないか

1)は=素材について 2)はデザイン全般について 3)は着る意味について。


今シーズンは、

1)ナイロンのアウターを着るか、着ないか


という分岐点にまずぶち当たります。

今シーズンは、それほど、ナイロンやポリエステル素材のアウターが多いのです。

ご存じの通り、日本ではモンクレールが「売れ売れ」状態ですよね。
私も、お店ではモンクレールを扱っているのでよくその状況が分かります。

モンクレールって、便利なアイテムでしょ。まず、軽くて、暖かいことこの上なしの「ダウン」で、実用性でいったら、これ以上のものはないです。
で、モンクレールは、売れているのは日本だけではなくて、イタリアでもパリでも日本以上に相当売れていて、しかも、「高級プレミアムダウン」というジャンルでイメージが浸透している。たとえば、世界最高峰のプレタポルテ「ガリアーノオム」のパリコレ会場にも、MONCLERを着てくる人がいるのを見たときにには、こりゃー、ほんとにこっちでも売れてるんだな、って私も実感しました。


【売れている、一人勝ち】


こういう状況を、他のブランドが見過ごすわけもなく、

軽くて実用的=ナイロン素材の中綿系

という素材がかなり見直されていいて、しかも今季の素材トレンドである「フューチャー」というトレンドも、ナイロンのような化合繊維素材を使うと表現しやすいので、ナイロン素材がさらに注目を浴びています。

また、化合繊維の特性として、
ナイロンやポリエステルは、ウールやコットンより色の発色が出しやすい、という特性があります。
よって、またデザイナーが思いのままに自由に色が繊維に上に表現できる素材なので、ナイロン素材で今まで着たことのなかった発色のいい色にチャレンジするってのも、手だと思います。
クリスやドリスは、そのへんうまく抑えてるなと思います。


ASSC_MW_AW07_0104.jpg ASSC_MW_AW07_0089.jpg DRIE_MW_AW07_0010.jpg DRIE_MW_AW07_0321.jpg BIKK_MW_AW07_0266.jpg BARR_MW_AW07_0062.jpg

↑写真
左から、クリスヴァンアッシュ(2枚)、ドリスヴァンノッテン(2枚)、ダークビッケンバーグ、ニールバレット
(*すべて0708秋冬ショー)

こんなにもナイロンやポリエステルのアウターが多い年も珍しい。特にクリスがダウンを作ったのは驚きでした。もっともクリスの場合は、今の気分を読んでそれをストレートに作っただけで、売れ筋を狙ってきてるって感じではなさそうですが。

いずれにせよ、来年の秋冬の装いでは、この、たくさんハイファッションブランドからリリースされる【実用素材】=「ナイロン」を着るかどうか、ってのが、まず大きな分岐点になります。



2)フューチャーを意識してるか、してないか

次の傾向と対策としましては、トレンドである「フューチャー」を意識するかしないか、っていう点です。
「意識しないぞっ!」っていう点で、かなり意識している気もしますが(笑)、そのへんは、今季のガリアーノがそんな感じです。
未来的、どころか、さかのぼって時代劇までいっちゃってます。


GALL_MW_AW07_0006.jpg GALL_MW_AW07_0088.jpg GALL_MW_AW07_0203.jpg GALL_MW_AW07_0230.jpg IMG_0335.JPG

↑写真:すべてJOHN GALLIANO HOMMES 2007-08AW PARIS SHOW

この辺まで来ると、うわー、さすが、真逆に振ってきたナーって思いましたが、
実はそれもあるのでしょうが、
このインスピレーションは、デザイナーガリアーノが日本に来日したときに、日本の原宿、とくに裏原近辺を歩いたときに、日本のストリートキッズ達が、思い思いの格好でレイヤードを楽しんでいたのにインスピレーションを受けて、このようなショーになったそうです。日本のストリートキッズ達のようなレイヤードとは、大きさや長さの違う服を何枚も重ね着して、下から何枚もの色を見せたりする着方のことだそうです。
日本では30才を超える人でもこういう着方はしますが、海外ではまったくそういう着方をする男性はいないので、すごくそれが新鮮だったそうです。

もっとも、そーいう子達は、少なからず、ラフシモンズやガリアーノやディオールオムの影響を受けているので、逆輸入な気もしますがね。
このへんは、「日本のアニメが海外でウケている」ってのに通じる違和感ですね。(もとはアメコミですからね。日本のマンガの元ネタは。)

他に、フューチャーを感じさせるものとしてのレイヤードの例↓
BARR_MW_AW07_0147.jpg BARR_MW_AW07_0291.jpg BARR_MW_AW07_0703.jpg BARR_MW_AW07_0408.jpg BARR_MW_AW07_0480.jpg
FROM NEIL BARRETT 0708AW MILON SHOW

↓フューチャーを感じさせる素材の例
IMG_0214.JPG IMG_0234.JPG IMG_0242.JPG IMG_0270.JPG IMG_0287.JPG
FROM NEIL BARRETT SHOES 0708AW

↓フューチャーを感じさせるショーの例
IMG_0481.JPG IMG_0485.JPG IMG_0493.JPG IMG_0501.JPG
FROM RAF SIMONS 0708AW PARIS SHOW


それぞれのブランドが、なんとなく「フューチャー」を背景にショーを展開しております。

しかし、これを単にトレンドとみて、「フューチャー」をひとかたまりに論じるのは危険で、絶対に避けてほしいところ。
なぜなら、トレンドに乗りたい人は、「じゃーシルバーのシャツ着ればいいの?」って感じになっちゃうし、逆にそういう情報をたくさん持ってる人は「じゃーおれはフューチャー着ないっぞ」ってひねくれものもでてきてしまうからです。でもそれは違うと思う。短絡的で、頭の悪そうな人の物の見方だと思う。

各デザイナーが、今シーズンは今まで以上に工夫を凝らして、新しい物に挑戦しているのが今シーズン。

(だから今季ははっきりいってどのブランドも傑作が多い。春夏をとばして、「みんなお金貯めておいて」っていいたくなるくらい(笑))

どのデザイナーも、今まで過去になかった、なにか新しい物をクリエーションしようとする魂が根底にある。
それを理解したい。
前に戻って、ニールバレットのショーを見てもらえれば、「フューチャー」というくくりでみてしまえば、そー見えなくはないが、ほんとにそうだろうか?と自問して、自分の目で判断してもらいたい。ドリスは、いままでほとんど使ったことがない「ナイロン」を多用している。「ドリスがナイロン」だよ?!ありえない。ドリスはドリスなりに自分のからを破っている。ラフシモンズは、フューチャリスティックな流れを作った張本人だけど、今季はテーマが「宇宙」の中にある「バイナリースター (BINARY STARS2連星)で、それゆえ宇宙服からインスピレーションしたような肘上まであるレザーのロンググローブをコーディネートアイテムとして重視し、素材も2つの全く異なる異素材を掛け合わせて一つの新しいアイテムを創造している。(バイナリ=というのは、2つの、という意味もある)

このへん、よくよくご自分で吟味し、デザインの意味も知った上で、理解して着てもらいたい。



というのも、次に挙げる理由からである。

AlphaCentauri_AB_Trajectory.gif IMG_0512.JPG

左バイナリスター 図解
右ラフシモンズがショーで使った現代アート作品「CONRAD SHAWCROSS作"BINARY STAR"」


3)「モード」か「モード」じゃないか

今季の傾向と対策のうち、もっとも重要なのが、そのデザインが「モードかモードじゃないか?」という点。

これ、表現するのがむずかしいなー。ワインも終わっちゃったし。(笑)
でも頑張って書きます。


さて、
「プラダを着た悪魔」はもうご覧になったでしょうか。
e0006910_18133027.jpg
まだの人は、さっそく明日見てください。めっちゃ面白いです。

これは、どんな映画かというと、
メリル・ストリープの演じる業界一仕事が厳しい鬼編集長「ミランダ」と、彼女のもとでキャリアをスタートさせたアン・ハサウェイ(かわいい!)が演じる新人「アンディ」。そして衣装を手がけるのは「SEX AND THE CITY」(←これも見たことない人は速攻で観てください)の衣装を手がけたカリスマスタイリストのパトリシア・フィールドが衣装担当していて、なんと120着以上もコーディネートを試したという作品。

ちなみに、鬼編集長のミランダのモデルとなったのは、雑誌VOGUEの編集長「アナ・ウィンター」だといわれています。

パリのガリアーノのショールームで、このアナ・ウィンターと仕事をしたことがあるという女性と、この映画について話題になったのですが、(その方は、映画のあのビルにも仕事でいったことがあるそうです)
その方がいうには、映画のミランダはまんまアナ・ウィンター本人そのままなんだそうで、めちゃめちゃリアルなんだそうです。
映画の中で、全便欠航になるほどのひどい嵐の夜に「私のためだけに飛行機を飛ばして!私を誰だと思ってるの!?」という無茶な注文をするシーンがあるのですが、普通の人には、これはコメディで笑えるところなんだけど、アナ・ウィンターはそんなの普通に注文してくるから、アナ・ウィンターの人柄を知ってる人にとっては、リアルすぎて「全然笑えない」(笑)。

アナ・ウィンターは、雑誌VOGUEの編集長。モードの世界の最先端で仕事をする人。

私とその方と最後に話し合ったのが、

『『プラダを着た悪魔』で、あの「モードの世界」が現実にあるんだということを表現してくれて、
まさにわれわれは、あの「モードの世界」にいるわけじゃないですか。いま、こうして、パリのプレタポルテの頂点に位置するデザイナーの、煌びやかなパリのショールームに、我々がいるってことは、すごくうれしくなりますよね」

まさに、その通りなんです。


なんというか、あの映画の影響で、私は「モード」について、この世界で従事して働くことの本来の貴重さと価値を再認識できたし、それは私だけでなく、デザイナーやスタイリストやプレスや先端で働く人たちが、みんなでなんとなく『モード』と『モード』のすばらしさを意識し出したとしたら、それはすごく大きなムーブメントとなって、トレンド、傾向となって市場に表れてくる気がします。

モードというのは、基本的には

『もっと斬新で、誰も見たことがない服』

のことなので、
そういった視点で来シーズンは自分が着る服を考えて欲しいです。
つまり、『モードか、モードでないか』、という視点ね。


そんな感覚で、いま07AWを発注してるので、ものすごくシビアに商品を選んでます。

今まで仕入れてた物を仕入れなかったり、また今まで絶対仕入れなかったような物も仕入れてみたり、
とにかく今シーズンはパリもミラノもうちで取引してるデザイナーはみんな爆発してるので、すげー面白いですよ。
デザイナーのパッションを感じますね。で、そーいうのは(高くても)仕入れたりしてます。

ま、来季は期待しててくださいね。

では、また次回。


番頭タカアキ

お問い合わせは、
 
セレクトショップTIURF027-384-3713
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番頭直通 info@tiurf.com

 


posted by 番頭日記タカアキ at 12:06| パリ ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | 秋冬ファッション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
確かに最近は「フューチャー」がテーマですね。
ドルガバなどかなりのブランドがこのテーマを挙げていて、フセインチャラヤンの開閉ロボットを見た時は素で「うわー」と思いました笑
VOGUEなどを見ても、やはりエナメルやシルバー、ゴールド特集です。
んでフューチャーに負けないぐらいの予想トレンドが「スポーツミックス」みたいなんですけどこれもどうなるのでしょうか。ゴルチエやマルニなどかなりスポーティなコレクションんを披露していますが。
なんにせよ楽しくなりそうです笑
Posted by オニ at 2007年02月01日 22:36
お久しぶりです
傾向と対策めっちゃ参考になりました
ブログで紹介させてもらいますね

では、オーダー頑張って下さい。
Posted by たけ at 2007年02月02日 10:19
さっそくカキコありがとうございます。

トレンドに関しては、書き漏れてしまったことがあるんですが、
いちおう大前提としては、

『極力シンプルに。ディテールだけ遊ぶ』

みたいなノリがあります。
なので、靴とか、インナーにちらっと見せるシルバーのネクタイとか、そんなのがディテールとしては面白く、でもいちおう、服自体はシンプルにいこうよ、みたいなノリです。

シルバーやゴールドは、素材のトレンド。
あと、いまは各デザイナーの「ショーのインパクト、特徴」を各紙がとりあげてるので、よけいにゴールドやシルバーが目立つのかもしれませんが、じっさいに店頭に並ぶときには、そんなにシルバーとゴールドは目立たないと思いますよ。
いろんな日本のブランドとかも、そのへんは取り入れて(ぱくって?)くると思うので、みんながシルバーやったら、しるばーだらけになってしまいます。

あと、大事なことですが、

『迷ったら、斬新な方へ』

という視点で服を選ぶといいと思います。
どっち買おうかナーって思ったときに、迷ったら、どっちが斬新か、どっちが今までなかったか、っていう風に見ると、自ずと自分の欲しい物が分かるはず。

あとは、来季はEUROも高めなだし、なのに欲しい物が多くなるし、ってシーズンなので、
今からしっかり仕事して、お金貯めておくことが何より大事かな(笑)

ではでは。
Posted by 番頭 at 2007年02月03日 11:56
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